NCC株式会社
代表取締役 原田 学 様/営業担当執行役員 押金 輝人 様(お役職はインタビュー当時)
7つの習慣®研修
本社所在地
長野県伊那市
設立
昭和33年10月
従業員数
105名
業種
商社(化学・石油・ガス・電気) 化学
ホームページ
事業内容
■塗料製造・塗料配合および販売
■各種溶剤、工業用薬品、合成樹脂、化成品、電子材料ほか工業用資材・副資材の販売
■色彩設計、色彩計画、塗膜設計、塗装仕様設計事業
■塗装設備、洗浄設備、化学設備、クリーンルーム等の工業用設備・機器等の販売およびメンテナンス
■内・外装塗装、床塗装及び特殊塗材を用いた特殊塗装、防水施工並びに付帯する事業
■化学品他工業材料の海外輸出入業務
■住宅のリフォーム工事
■家具、インテリアの提案・販売

導入の成果

JAIC版『7つの習慣®』研修を学んだウチの社員は、現状の仕事よりも難しい仕事を選ぶ

(知見寺)
本日は、お忙しいところありがとうございます。いろいろなお話をお伺いできればと思っております
ので、よろしくお願いします。

(原田社長・押金様)
こちらこそよろしくお願いします。

(知見寺)
御社では3年前から「7つの習慣®」研修を導入されていますが、原田社長にとって、「理想の会社
の姿」とはどのようなものですか?

(原田社長)
明るく元気な会社であってほしいですね。例えば、社員さんから自発的に新事業や取り組みについてのアイデアがあがってきて、社員の皆さんが、「この会社は新しいことに挑戦できる。

様々な発見も出会いもあるし、ここで働いていて楽しい」と感じているような会社です。
そうした会社にするためにも、まずは私自身が、社員の自発的な動きや提案に対して「それ、面白そうだね。やったらいいよ」と応援する姿勢を持つことが大切だと感じています。

(知見寺)
社員の皆さんが明るく元気に、主体的に働けるような会社ですね。そうした理想に対して、現状はいかがでしょうか?

今、原田社長が抱いていらっしゃる危機感などありましたら教えてください。

(原田社長)
社員一人ひとり、外との他流試合の機会が足りないことですかね。次の世代を作っていくにあたり、社外に目を向けて自分達の力量を知り、上げなければならないのに、実際にはとても内弁慶のように感じます。

私は、父親の会社を継いだ二代目なのですが、当時の中小企業ではありがちなトップダウン型の経営を行っていました。それもあって、社員さんは指示待ちの姿勢だったり、指示の内容が面白くなかったり結果が思わしくなければ「上の指示が良くない」といって逃げの姿勢になることは仕方のないことでした。

そうした事情もあって、私が二代目として引き継いだ当初は割と現場任せにしていました。しかし結果として、私のやっていたことは、 思いも目的も伝えないままの放任、丸投げだったんでしょうね、あまり良い方向に進まなくて…

そんな中でさらに社員さ んの代替わりが進み、私も「好ましい会社の姿」を改めて考えたときに、やはり「個人の目線と力量をあげて、一人ひとりを主役にしていく研修が必要だ」と感じたのです。

私が会社を引き継いでから、ちょうど10年。今が過渡期なのかもしれません。

(知見寺)
押金さんは、課題やギャップについては、どうお感じになりますか?

(押金様)
私も、今の若手支店長を中心に、心を一致させて今後の展開を図るならば、単なる知識や経験ではない何かが必要だと感じていました。

そんな時に「7つの習慣®」研修のご提案をいただき、また、自分でも本を読むなかで、「これこそ、今、会社に取り入れるべきだ」と思いました。

(知見寺)
「7つの習慣®」の本を最初に読んだ時の印象は?

(原田社長)
仕事だけでなく、人生全般において活用できる考え方だな、と思いましたね。

(押金様)
私も一緒です。仕事においてだけでなく、家庭など私的な場面においても良い変化を与えるものだな、と。

「7つの習慣®」を学ぶことで、自分の人生観そのものが、この軸の中に置かれていく」というのが、私がこの本を読んで最初に感じたことです。

(知見寺)
「7つの習慣®」の研修については、どういった点が良いと思われたのですか?

(原田社長)
書籍も研修もですが、「仕事のため」というよりも、「生きていくうえでの原理原則」が多く示されていることがポイントでしたね。

業務的なスキル教育とは全く違う形で、そうした原理原則を腹に落とした上で、「では担当する業務で言えばどうすることなのか」と。

そのように学んでいけるプログラムだと感じられた点は、良いと思いました。

(押金様)
提案を伺ったときに、「この研修は、うちの事情に合致した研修内容だな」と思ったんです。

先ほどもありましたが、ちょうどその頃、弊社は社員の代替わりが進み、「若手を中心とした新しいメンバーで会社を作っていこう」と呼びかけていた時期でした。

そんな中で、「7つの習慣®」は、皆で目指すべき、良い旗印になると思ったんです。

社員にも、「プロセスとか知識とかよりも、心の持ち方を大切にしよう」と伝えていたので、「7つの習慣®」研修なら、みんなに理解してもらった上で実施すれば、きっと良い研修になるのでは」と思いました。

(知見寺)
「7つの習慣®」研修を社内でやろうと思ったときに懸念されたことは?

(原田社長)
以前、別の研修を実施した時、中間リーダーの中に「意味がない」「今、やる必要はない」「待遇を上げれば社員のモチベーションはあがる」などと反対する人がいて、不協和音というか価値観の違いが露呈したことがあったんです。

そんな過去があったので、私は、「次にやる研修は『社長の自分が受けさせたい研修』じゃなくて、『みんなが受けたいと思う研修』を選ぼう」と思っていました。

それで今回、押金が「7つの習慣®」を提案してくれて、私も書籍を読んで内容の良さは知っていたので「これを実施しよう」という流れになったんです。

(押金様)
ジェイックの佐藤社長と知見寺さんに、弊社の事情を細かく聞いてもらって「7つの習慣®」研修の内容や効果を聞いた時、「ああ、これはまさに今のNCCにピッタリだ。やるなら今しかない。」と思いました。

それで、「まず最初は、支店長クラスに研修を受けてもらおう。それで彼らの心を開くことができれば、社内全体にも落としやすいはずだ」と思い、その方向で実施することにしました。

で、実際にどうなったかというと、多くの支店長が、「7つの習慣®研修は良かった」という感想を持ち、支店の一般社員に「こういう研修だったよ」と自分の言葉で語ってくれたんです。

一般社員は、支店長が研修を受けている間、「会社はまた何を始めたんだ?」「7つの習慣®って何?」「自分らにも落ちてくるの?」と気になって仕方ありません。

だから、研修を終えた支店長から「7つの習慣®研修では、こんなことを得た」「自分の心の変化はこんなことがあった」と聞けたことで、かなり安心できたようです。これによって、社内全体に良い流れができていったように思います。

(知見寺)
支店長の方たちは、押金様から最初に「7つの習慣®」研修のことを聞いた時、「その研修なら良さそうだ」って思ったんですか?それとも、半信半疑だったんですか?

(押金様)
前向きに捉えてくれた人が多いと思います。

私も言い方を工夫して、「この研修を受けなさい」じゃなくて、「今度の研修は、ここが面白そうだぞ」「この研修の見どころはこんな感じだぞ」「こういう内容の研修だから、今、会社にとって必要なんだ」と、印象良く伝わるように言いました。

実際、自分自身、ジェイックさんからプレゼンを受けたときに「これはいい内容だ」と感じていましたし。

もちろん、支店長の中には、あまり前向きな反応を示さなかった人もいました。でも、私の気持ちを汲み取ってくれた人たちが、そうした人たちにもどんどん良い影響を与えています。

正直、今でも、「私は勘弁してほしい」っていう人もいますけど、会社全体がそういう方向に動いてくると、だんだんそういう人も知らず知らずのうちに取り込まれていくものです。

この研修が発端かどうかは分かりませんが、会社が進むべき方向を定めていくと、本当に「合わない」と感じる人は会社を離れていきます。

姿勢を明らかにしたから離れる人がいるなら、それはお互いにとって必要なことなのかな、むしろ会社としてはより良い方向に進むだろう、と考えています。

(知見寺)
押金様から支店長に「7つの習慣®研修はここがいい」と伝えられた時は、具体的に、研修のどの
あたりがいいと強調されたのですか?

(押金様)
「相手を理解してから自分が理解される」という言葉とか、ものの見方とか、パラダイムの転換とかですね。

私の場合はスポーツをやっていたので、スポーツの場面に置き換えたり、あとは、私の息子の話も出したりして、自分の身近な話を紹介しながら説明しました。

こういうとき、「仕事の事例」を出すと、なんか、またガチガチに縛られる感じになっちゃいますからね。

(知見寺)
すごく細かい質問なんですが、支店長に研修の旨を伝えた際は、どれぐらいの時間をかけて伝えたのですか?例えば、支店長1人につき1時間話したとか…。

(押金様)
そんなに時間かけませんよ。すれ違いざまなどに、「〇〇支店長、今度の研修、良さそうだよ。俺は「7つの習慣®」の本を読んだだけだけど、早速、家庭でこんな変化があったよ。いいと思うから、頼むね」。そんな感じですね。あえて構えて言うようなことはしません。

そういうふうに、あらかじめ個別に伝えたうえで、支店長会議で発表します。「皆さんにそれとなく話してはいるけれども、「7つの習慣®」研修について、会社としてはこういうふうにしようと思ってます」って。

(知見寺)
なるほど。では、研修を終えた支店長が支店メンバーに伝える際は、どんなふうに伝えたのですか?
普通にみんなが集まってるところで伝えたんですかね?

(押金様)
そうですね、朝礼とかで言っていたと思います。その時、多くの支店長が、“仕事における変化”ではなくて、“家庭や生活における変化”に重きを置いて一般社員に伝えたみたいです。

これによって、一般社員のハードルを下げたというか、「この研修を受けたら、こんなふうに仕事に活かさなければいけない」といったプレッシャーを軽くしたと思うんですよね。それは大きかったといます。

(知見寺)
そうなんですね。他にハードルや懸念点はありましたか?

(原田社長)
社員全員が研修を受けるとなると、仕事の割り振りをどうするのか、というのはありましたね。

どういう班に分けて、どういうふうにすれば受講するための時間が捻出できて、その間の業務も円滑に行えるか、という。

それを調整するのが大変でしたが、そこは、知見寺さんともいろいろ話し合って、クリアしましたよね。

(知見寺)
あと、懸念点ということでは、「7つの習慣®」の本を読まれていない社長様から「7つの習慣®は、書籍も分厚いし、研修も難しいんじゃないの?」といった声をいただくことがあるのですが、そのあたりはいかが思われますか?

(原田社長)
研修を受ける際は、本を読んでいなくても特に問題ないと思います。本って、普段から読み慣れている人とそうでない人がいますしね。

私は事前に読んでいたので中身を知っていましたが、読んでいなくても全く支障のない研修内容なので、大丈夫だと思います。ただ、より理解を深めようと思ったら、研修を受けたあと、気になるところだけでも読んだほうがいいとは思いますね。

(知見寺)
ありがとうございます。御社の場合、一部の社員ではなく、全社員が研修に参加されていますが、
全社員を対象とすることについては、躊躇せずに決められたのでしょうか?

(原田社長)
躊躇するどころか、「7つの習慣®」の研修だけは、全社員にやらないと意味がないと思っていました。というのは、社内の共通語、共通概念として「7つの習慣®」の考え方を浸透させようと思うなら、社員全員が学んで知っていなければ共通語とはならないと思ったからです。

例えば、「win-win」と言ったとき、今なら、私が思っているイメージと社員さんが思っているイメージはほぼ同じだと思いますが、これが、普段ビジネス本などを読まない人とか、そんなことを考えずに仕事をしている人だったら、私と同じイメージを持つのはそもそも困難だったと思うんですよね。

ですから、スタートから、社員全員参加で研修を行うのが前提でした。

(押金様)
この研修が多くの社員に受け入れられた要因は、先ほども言いましたが、「支店長が自分の言葉で、支店の社員に伝えたこと」だと思っています。

全社員で学ぶからには、「なぜ、全社員で学ぶ必要があるのか」を伝えなければなりません。

この点、今までは「この研修をやるぞ」というトップダウン的な告知だったのですが、今回は、「原田社長が」とか「押金統括が」というのではなく、支店長が“自分の気持ちとして”みんなに伝えてくれたのです。

このことが、全社員に受け入れられた大きな要因だと思います。

(知見寺)
1巡目の研修を終えたときの社内の変化には、どのようなものがありましたか?

(押金様)
一番、変化で嬉しかったのが、家庭で起きた良い変化や事例の話が飛び交うようになったことですね。休み時間でも昼休みでも、「昨日、こういうことがあって」とか、「その時、相手の立場にたったら、子供のこと怒れなかったんだよね」とか。

こうした話が、日頃の会社生活の中で飛び交う様子を見た時は、それは喜ばしいことでしたね。あと、支店長たちが一番変わった点は、会議などで、感情的、条件反射的な反応をしなくなったことですね。これによって、支店長としての重みが増したように思います。

(知見寺)
社内で飛び交う、というお話でしたが、「7つの習慣®」の用語の中で、よく聞く言葉は何ですか?

(押金様)
「理解してから理解される®」、「パラダイム®」、「win-winを考える®」、「刃を研ぐ®」、「効果性」などですかね。社員の日報にも「効果性」という言葉がよく書いてありますよ。

(知見寺)
御社はもう何年も取り組んでいらっしゃいますが、継続による変化、1巡目には見られなかったような効果はありますか?

(原田社長)
やはり、いろいろな場面で「7つの習慣®」の考え方を軸にしたり、拠りどころにするようになってきているとは思いますね。

例えば、レポート1つ書くとき、何かに迷ったとき、部門を運営するときなど、あらゆる場面で、「7つの習慣®」が社員に共通の目線を与え、社員もそれを拠りどころにして考えているように思います。

学習を繰り返せば繰り返すほど、拠りどころにする場面増えるのでそれは年々感じますね。

あと、「7つの習慣®」の勉強を始めてから、社員さんが、新しい仕事、難しい仕事に挑戦するようになりました。「現状の仕事と、難しい仕事があったら、難しい仕事のほうを選ぶ」という姿勢になってきたんです。

 この変化は、「7つの習慣®」をやっていなかったら無かったと思うので、それは本人のためにもとても良かったと思っています。

社長の私としても、社員さんが自ら挑戦して、それを上手くやり遂げて「こんなこと、自分にできると思っていませんでした!」という声を聞くのは、本当に嬉しいことです。

「もっと違う貢献をしたい」「さらに新しい仕事に取り組みたい」という、挑戦の姿勢を支えている「7つの習慣®」の考え方は、やはりとても良いものだと感じます。

(押金様)
実例を1つご紹介しますと、営業恐怖症だった社員が、自分から「営業やりたいです」と申し出てきた話があります。

以前、ある社員に、私が「営業をやってみないか?ステップアップして頑張る気がないか?」と言ったところ、彼は、「自分は営業恐怖症なので、営業になるなら会社を辞めます」とまで言っていたんですね。

でも、この研修をきっかけとして、彼はなんと自ら志願して、「営業に異動できるタイミングがあったらぜひそのチャンスをください」と言ってきたんです。

「7つの習慣®」を学んだことで、きっと彼の心に、「自分は変われるんだ」という変化が起きたのでしょうね。ここまでの変化には、正直、驚きましたが、すごく嬉しかったですよ。

そしてこれは、彼に限らず、NCC全体の変化にもつながっていると思います。そうした前向きな考え方や姿勢が、NCC全体の文化・基準・軸になってきたんです。

あらゆる職種・あらゆる現場において、社員が自分から仕事の範囲を広げ、それに刺激を受けた他の社員もまた、「もっとやらなきゃ!」と思うようになってきている。そういう実感はありますよ。

(知見寺)
原田社長や押金様ご自身には、何か変化はありましたか?

(原田社長)
仕事と家庭で1つずつ申しますと、まず仕事面では、研修を通じて、社員の興味や関心事、家庭の話などを聞くことができたことですね。

これは、貴重な機会だったと思います。単純な例でいえば、この研修では、最初に自分のニックネームを考えますよね。そこで、犬が好きな人は愛犬の名前をつけたり、野球が好きな人は、そこから名前をつけたりする。

こんなこと一つとっても、私が知らなかったような発見がたくさんあります。その結果、私は社員を一層身近に感じるようになったし、社員のみんなも、私に声をかけやすくなったとか、そうした変化があったのではと思います。

こういうのって 研修の直接の目的ではないかもしれませんが、実は大きかったりしますよね。

次に家庭の話ですが、私、7つの習慣®を学んでから、「家内にメールをする」ということをやり始めたんですよ(笑) …それまでは、家内にメールをするなんて、ただの一度もなかったのに。

「7つの習慣®」研修の中で「自分の強みを、50個、誰かに書いてもらう」という宿題があるじゃないですか。この宿題で、私は自分の強みを家内に書いてもらったんです。

頼んだ私としては、「ちゃんと書いてくれるかな」と気になるじゃないですか。そしたら、書き終えた家内が「意外と楽勝だった」って言うんです。

それで私、すごく嬉しくなっちゃって(笑)。家内にも、「私のも書いて」って言われたので、彼女の強みを私が書いて、お互いのいいところを確認し合いました。

そんな一件があったあと、私が出張の時に、家内に空港まで送ってもらったことがあって。

その時、彼女と別れたあとに、「もし、万が一にも飛行機が落ちたら、さっき車で送ってもらったのが最期になるかもしれない。だとしたら…。これだけは言っておかなきゃ」と思って、初めてメールしたんです。

「今日、朝、送ってもらって助かった」って。そしたら家内から返事がきて。「ごくろうさま。いってらっしゃい」って。それから、日常的にメールのやりとりをするようになったんです。

(押金様)
私の場合、これまでは、自分の感覚的なところで物事を動かすようなところがあったんですけど、「7つの習慣®」を学んでからは、物事をしっかりと考えて、相手に伝えるときもわかりやすく噛み砕いて話す、ということを心がけるようになったと思います。

この部分は相当変化していますね。

あと、人と接するときにも、テキトウな接し方はしないようになりました。自分とは合わなそうな人に対しても、「うまく一緒にやっていくにはどうしたらいいか」と真剣に考えて接するようになったと思います。

どんな人が相手でも、「お互いに良くなるためには、どうしたらいいか」を常に意識するようになったんですね。

(知見寺)
さまざまな良い変化が起こっている御社ですが、今後、さらに「7つの習慣®」を定着させるためにお考えのことがありましたら、お聞かせください。

(原田社長)
これまでもそのつもりでやってきましたが、すでに7つの習慣®は、社員の価値観の軸として根付いてきていると思うので、実務においても社内の人間関係においても、また会社の仕組みづくりにおいても、これを具体的なマネジメントの中に取り入れていくことが大事だと思いますね。

(知見寺)
最後に、「7つの習慣®は良さそうだけど、ウチの社員はわかってくれるかな。ウチにも変化があるかな」と思っていらっしゃる方に、何かあればお聞かせください。

(原田社長)
会社が7つの習慣®を研修として採用するっていうのは、1つのメッセージなんですよね。「会社が向かう方向はこれだ、私たちはこれを信じて大切に扱うんだ」という。

研修を検討されている人の中で、「こういうことが起きたらどうしよう、ああいうことが起きたらどうしよう」と思うのは、まさに新規事業をやる時と同じで「じゃあ、失敗すると嫌だからやらないのか」ということですよね。それは新事業も研修も同じだと思います。

研修をやればそれに反対する人も出てくるかもしれない。みんなこっちを支持してくれてるのかというとそれどころか、何も決めなければ、みんな思い思いに、自分中心の考えでしか会社に思いは寄せられない。

不満などを持ち続ける可能性は少なくないわけです。だからこそ、こちらの方向性をまず見せる会社が何を重視するのか、どうしていきたいのかを示すことは、やはり必要なんだと思います。

研修でも新事業でも、どんなときでも、いろいろなことが起こり、さまざまな社員の反応がありますから。でも、それを本当に“鏡”だ思って、「自分が変化を起こしている証拠だ」と信じるしかないですよね。

何かやれば必ず反発も出ますが、私の想いが通じているからこそ、反応する人がいるわけで。それはとてもいいことなんですよ。

(知見寺)
旗をハッキリと立てると、支持する人と支持しない人がわかりますよね。何もせずに何もわからないより、まずはしっかりと旗を立てることが大事、ということですね。

本日は、貴重なお話をありがとうございました。