世界で活躍できる教育を!グローバル人材の育成とは?

国内における少子化などの社会事情から海外に活路を見いだそうとする機運が高まり、企業はグローバル人材の育成に取り組む企業が増えています。これまで海外には目を向けていなかった企業も、グローバル人材を育てなければ勝ち残れないという危機感があるのです。そこで今回は、世界に通用するグローバル社員の育て方をご紹介します。
グローバル人材の育成は企業の大きな課題に
グローバル人材は、単に基本的なビジネス英会話ができるだけでなく、異文化を受け入れ多様な価値観を認められる者でなければなりません。さらに、どんな環境でも成果を生み出すために欠かせない課題解決能力や論理的思考力が備わっていることも、企業が求めるグローバル人材の条件です。
語学が堪能であることや留学経験が豊富であることよりも、ビジネスとしてどんな成果をもたらせるかが重要となっています。グローバル人材をいかに育成するかが企業の課題です。今後の社員教育には、広い意味でのグローバル人材を育てるためのトレーニングを、積極的に取り入れていきましょう。
グローバル人材を育てる社員教育
【1】TOEICスコアを活用した評価制度を作る
英語力を評価する基準として、さまざまな企業でTOEICスコアが重視されています。新卒や中途採用で「TOEIC○○点以上」という応募条件を設定したり、昇進や昇格の条件にTOEICスコアを活用したりする企業が増えています。特に海外との接点が多い製造業では、TOEICを評価制度として活用している企業が少なくありません。
今後は製造業だけでなく、さまざまな業種で外国取引が増えることが予測されます。いきなりTOEICを活用した評価制度を取り入れることは難しいかもしれませんが、段階を踏んで定着させれば、社員の外国語学習に対する意識を変える有効な手段となり得るでしょう。
【2】異文化コミュニケーション研修を実施する
異文化コミュニケーションを身に付けさせる手段は、海外留学だけではありません。異文化コミュニケーション研修によって、異文化を理解するという方法もあります。異文化を理解するための研修では、知る・考える・伝え合うという3つのポイントを重視します。この3つを繰り返し体験することで、異文化を自然に受け入れられる人材を育てることが狙いです。
異文化コミュニケーションによって、お互いの考えを伝え合えれば、視野が広がり新しいアイデアが生まれやすくなります。研修で積極的に議論を重ねるうちに、コミュニケーション能力が高まり、結果的に風通しの良い職場環境の整備にもつながります。定期的に研修を取り入れて、多様な価値観を受け入れられる風土を作り上げましょう。
【3】社員の思考力をトレーニングする
ロジカル(論理的)とは、筋が通っていて矛盾がないことを指します。同じチームのメンバーとコミュニケーションをとる際や、クライアントと商談をする際など、ロジカルに説明することができなければ、相手を説得して動かすということは不可能です。そのため、ビジネスの場では、ロジカルシンキングが重要視されます。
論理的思考力や課題解決能力は、鍛えることができます。上司が部下に課題を出してトレーニングを積ませる方法のほかに、外部講師による研修を利用して徹底的に学ばせても良いでしょう。ロジカルシンキングについては多くの参考書があるため、社員への課題として本を読ませるという手もあります。
おわりに
グローバル人材の育成は、結果として自社の競争力の強化につながります。グローバル人材育成のための仕組みを作ることが、社員教育を担当する人事部には強く求められます。自社を世界でも通用する強靭(きょうじん)な組織に育て上げましょう。