グリットの意味とは?やり抜く力が必要とされている理由

目標達成するために不可欠な「やり抜く力」を意味するグリットが、現代のビジネスパーソンに求められています。多くの成功者が共通して持っているグリットは、トレーニングなどによって後天的に身に付けられる力です。今回は、ビジネスシーンで注目されているグリットの意味と、今やり抜く力が必要とされている理由についてご紹介します。
「グリット」の意味

ビジネスシーンに限らず、幅広い分野で注目されている「グリット(grit)」は、目標を達成するために不可欠な「やり抜く力」のことです。
人間が目標を達成するためには、さまざまな要素が関わっています。一見すると、才能や高い能力などの先天的な要素が重要であるかのように思えますが、実はそれ以上に重要と考えられる要素がグリットです。「困難に直面しても諦めずに、最後まで努力を続ける」。そんなやり抜く力が、ビジネスパーソンに求められるようになってきています。
グリットという概念は、米国ペンシルベニア大学の心理学者であるアンジェラ・リー・ダックワース教授による、成功者を対象にした研究を通して発見されたものです。彼女は数々の成功者へのインタビューを通して、彼らが共通してグリットという力を持っていることを見出しました。
グリットは、先天的な能力とは異なり、トレーニングによって後天的に手に入れることができます。目標達成できる社員を育成するために、グリットを意識した教育を導入してみましょう。
やり抜く力が必要とされている理由
グリットに注目されている背景には、多くの企業において目標管理が困難になっているという状況が挙げられます。社員は日々の業務の中で目標を持ち、達成に向けて行動します。ところが、計画段階では実現できるように見えたのに、最後まで目標をやり抜けずに、頓挫してしまうことがあります。
社員が目標達成できないとき、そこに不足していた要素とは一体どのようなものでしょうか。1つの答えとして「グリット」が挙げられます。
社員にグリットを身に付けさせることは、企業を成長させる小さな目標を一人一人の社員が達成し、最終的に企業全体としての利益につなげることに他なりません。社員にやり抜く力があれば、目標の頓挫による損害を減らし、利益を高められるのです。
グリットを身に付けさせる方法
高めの目標(ストレッチゴール)を設定する
大きな成果を上げるためには、無理なく達成できる目標でなく、高めの目標(ストレッチゴール)を設定しましょう。そして、日々の努力によって少しでも目標に届くように、繰り返し練習をさせてください。これにより粘り強さが養われます。
逆境に負けない思考回路をつくる
目標達成の過程で、思わぬ困難に直面することがあります。そんな逆境に見舞われたときでも、「希望」を持てる思考回路があれば、努力を続けられるでしょう。いつでも悲観的にならず、楽観的に考える習慣を身に付けさせてください。
仕事に興味を持つ

「好きこそ物の上手なれ」ということわざがあります。好きなことであれば一生懸命取り組み、早く上達することができます。そして自分のレベルが上がれば、より困難な課題に挑戦できます。上司は部下が仕事で興味を持てる部分を見つけたり、仕事を通じて会社にどのように貢献しているのかを理解したりできるようにサポートしましょう。
おわりに
グリットとは、目標達成のために欠かせない「やり抜く力」のことです。これは米国の心理学者であるアンジェラ・リー・ダックワース教授が提唱した概念で、多くの成功者に共通する要素として、ビジネス分野において注目されています。 会社の利益を上げるためには、一人一人の社員が目標を達成することが大切です。社員にグリットを身に付けさせて、組織目標を達成しましょう。