握手で職場の人間関係を良好に!ビジネスでのマナーとは

日本のビジネスであいさつといえば「お辞儀」ですが、外国では「握手」が一般的です。しかし、近年のグローバル化に伴い、日本でも握手をする場面は増えてきています。日本ではあまり馴染みのないあいさつだけに、その方法に戸惑う人も少なくありません。職場の人間関係を良好にするためにも、ビジネスで握手をする際に備え、あらかじめそのマナーについて知っておきましょう。
今回は、ビジネスシーンで握手する際の基本やポイントについてご紹介します。
握手は立場に気を付ける

ビジネスシーンでは、立場によって「握手を求める側」と「握手を求められる側」に分けられます。もし、握手を求められる側の人が手を差し伸べてしまったら、失礼に当たるため十分に注意しましょう。
握手を求める側とは、「目上」の人間です。ここでいう目上の人間とは、上司と部下でいえば上司、クライアントと請負会社でいえばクライアントのように、指示する側、もしくは仕事を発注する側のことを指します。たとえ握手であっても、「目上の方に何かを求めることは失礼」という考え方です。
ただし、女性と握手する場合は例外です。欧米ではレディーファーストの文化が根付いていることは広く知られていますが、ビジネスで女性と握手する場合は、女性から握手を求めることが通例となっています。基本的に男性は、女性から握手を求められるまで待つようにしましょう。
握手をする際に注意したいポイント
握手をする際もただやみくもに手を握ればいいというわけではありません。注意すべきポイントを覚えておきましょう。ここでは、握手をする際に注意したいポイントを3つご紹介します。
【1】握手の前に自己紹介をする
握手をする前に簡単な自己紹介を済ませ、その後に握手をします。いきなり手を差し出すと不快に思う方もいるため注意してください。日本では名刺交換を始めに行いますが、海外では先に握手することが一般的です。ただし、最近では事情を知っている方が先に名刺を出す場合もあるため、臨機応変に対応しましょう。
【2】ポケットに片手を入れたまま握手をしない
相手にあまり近づき過ぎないよう注意しながら、握手は片手で行います。もう片方の手をポケットに入れたまま握手した場合、相手に失礼と受け取られかねません。手はポケットから出しておくようにしましょう。
両手で握手を行うことはめったにありませんが、国と地域によります。韓国だとビジネスで求められて握手をする際は、両手で握手、もしくは左手を軽く右手に添えると良いとされています。また、握手は右手で行った方が無難です。特にイスラム圏の国だと左手は「不浄の手」とされているため、悪い印象を与えてしまいます。
【3】相手の目を見て握手をする
握手をする際は必ず相手の目を見て、しっかりと握ります。笑顔で握手できれば、なお良いでしょう。握手は友好的な態度を意味します。目を見ずに力のない握手をしてしまうと熱意が伝わらず、相手に悪い印象を与えてしまいます。
日本人の場合、握手の際についお辞儀をしてしまいがちですが、お辞儀をすると相手の目をしっかりと見ることができません。お辞儀をせずにあいさつをするようにしましょう。
なお、国によっては握手している手を軽く手を振ることもあります。例えば、イギリスでは手を振りませんが、アメリカでは1回、ドイツでは2~3回振るという違いがあります。
おわりに
今回は、ビジネスシーンで握手する際の基本やポイントについてご紹介しました。
商談の前に握手をすることもあるため、たかが握手と思ってないがしろにしていると、大きなチャンスを逃してしまうこともあるでしょう。人間関係を良好にしたいのであれば、一通りのマナーは把握しておきたいものです。
海外の方とお仕事するときはもちろんのこと、今後は日本人が相手でも正しい握手を知らなければ「非常識」と思われてしまうかもしれません。一度覚えてしまえば難しいことではないため、ぜひビジネスシーンに役立ててみましょう。